恵久美泉屋地区で4年振りに「亥の子」復活!

    泉屋の「亥(い)の子(こ)」復活

 『亥の子、亥の子、亥の子餅突いて。一に、俵ふんまえて。二で、にっこり笑うて。(私たちの子供時代は、一に、のところからいきなり「祝わんものは」で始まり、そして次の、二で、にっこり・・・ につないでいた。一部歌詞の変化が見える) 三で、酒つくって。 四つ、世の中良いように。五つ、いつもの五徳なり。六つ、無病息災に。七つ、何事ないように。八つ、屋敷をひろめたて。九つ、小蔵を立て並べ。十で、とうとうおさめた。ここのおいさん繁盛せ、繁盛せ、繁盛せ』と、「亥の子歌」を歌いながら「わら鉄砲」で地面を突いて、各家庭を回り、その年の収穫を祝ったり、無病息災、子孫繁栄をお祈りする行事が「亥の子」である。

 恵久美では泉屋にしか残っていなかった「亥の子」文化。コロナの影響で三年の空白があり、その伝統文化が途切れそうな状況を心配した竹内峯男元区長さんが、「亥の子」に精通している数人の大人と子供たちに声掛けをしてくださり、「亥の子復活の火種」が灯された。十月末日、「わら鉄砲づくり」講習会が行われた。手本を示す大人に混じって、園児から中学三年生までの子供たちとそのお母さん方が「わら鉄砲づくり」に挑戦。そして、苦戦しながらも出来上がった自作の「わら鉄砲」を手に十一月一日と十三日の二日、泉屋三十七軒を巡回。「わら鉄砲」の地面を突く小気味良い音と子供たちの「亥の子歌」の歌声が四年ぶりに夜空に響いた。途中、あるいは後半、少々疲れ気味で顔を歪めながらの小さな子供もいたが、玄関先で拍手をくださる各家庭の方々、一緒に回っていただいたお母さん方の声援をエネルギーに換えて、最後まで立派にやり遂げた子供たちの姿を傍らで見るにつけ、伝統文化「亥の子」の復活を確信した。(泉屋東 池内一司)

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